山門拝観
山門(三門)はお寺の門のことです。 お寺の門には総門というのがありますが、これは入り口を示す門のことで、お寺の主もたる門は山門です。山門を入ることは、お寺の聖域(浄界)に入ることで身も心も浄くして仏道に入るという覚悟がなくてはなりません。山門にはそういう重みがあるのです。 現在の山門は弘化4年(1847)に造られたものです。間口約16m、奥行約7m、高さ約20mで鎌倉の寺院の門では最大の格式を備えた山門です。 五間三戸とは、正面からみて柱より5つに間仕切りされていて、中央の3つの間にはそれぞれ両開きの大板戸がありそれが入り口になっているものです。 柱は全部丸柱で上と下が丸まっています。これを粽(ちまき)柱といいます。後面中央の二本の柱は通し柱です。また一階も二階も柱の位置が同じ場所になっていて組み合わせに工夫がほどこされ二階建ての構造を強化しています。 一階は直線的で装飾性が比較的少ないのに対して二階は広がりをもち装飾性に富んでいます。板の張り方も一階と二階とでは異なっていて、江戸時代末期の特徴を良く表した山門です。 二階の中央に掲げてある『天照山』の額は永享8年(1436)後花園天皇より賜った額です。
|
「山門拝観」への0件のコメント