令和五年度 かまくら仏教講座

鎌倉仏教講座とは?

武家による社会の仕組みや文化は「武家の古都・鎌倉」から広がり、日本人の価値観や行動様式に大きな影響を与えてきました。これらの精神的文化に、さらに鎌倉新仏教が興隆し、全国に寺院が建立されました。
宗教儀礼の分野においても、へいあんじだいの宮中中心の仏教行事や祭礼が、鎌倉時代の至り、全国的にも行われはじめ、日本人のよりどころとして多くのものが現在まで受け継がれました。その源の発信地となったのが鎌倉と言っても言い過ぎではないでしょう。
宗祖法然上人が北条政子にあてた懇切丁寧な手紙は多くの家族を亡くした政子にとって救いとなりました。その手紙は法然上人の亡き後、念仏をもって、すべての人々の苦難や労苦に向き合おうとする門弟たちの指南書として重宝されてきました。光明寺の開山、三祖良忠上人も北条家の帰依を得て、この鎌倉に根本道場を定め、法然上人の教えを受け継ぎ多くの門弟を輩出してきました。
そのような鎌倉の地で、あらためて仏教文化を広く学ぶ機会を、今般企画したのが、「かまくら仏教講座」です。講座は、今年度6月から開講し、隔月ごとに全5回開催予定です。1年間の公開講座の予定は下記をご覧ください。

仏教講座 年間スケジュール

第1回 6/22(木) 浄土宗祖 法然上人の御生涯 ≪終了≫
講師:林田康順先生(記主禅師研究所所長・大正大学教授)
令和6年、法然上人が浄土宗を開宗されてから850年という記念の年を迎えます。本
講座では、そのご生涯を紹介し、法然上人が浄土宗を開宗された背景とその意義につ
いて解説します。


第2回 8/25(金) 関東大震災から320年と100年≪終了≫
講師:浪川幹夫先生(鎌倉国宝館学芸員)
本年は、元禄関東地震から320年、大正関東地震から100年の節目にあたります。そ
こで本講座では、両地震での鎌倉の被害の状況について-特に社寺の建物や宝物類を
中心として-史料や写真を見ながらお話します。

第3回 10/20(金)中国浄土教の祖 曇鸞大師のご生涯と教え≪終了≫
講師:石川琢道先生(記主禅師研究所研究員・大正大学准教授)
インドで生まれた浄土教は、中国で開花し、日本でも重要な存在となっています。こ
の浄土教が中国で隆盛を誇るきっかけとなったのが曇鸞大師です。本講座では曇鸞大
師の生涯と教えについて解説します。

第4回 12/6(水) お釈迦様の御生涯≪終了≫
講師:石田一裕先生(記主禅師研究所研究員・大正大学非常勤講師)
仏教で何よりも大切にされる仏様。その一人であるお釈迦様は、2000年以上前、こ
の世界に生まれ、さとりを開いてブッダとなりました。この講座ではお釈迦様の生誕
から、生涯を終えるまでの歩みを紹介します。

第5回 2/2(金) 大本山光明寺御開山 良忠上人の御生涯
講師:大橋雄人先生 (記主禅師研究所研究員・大正大学非常勤講師)
浄土宗大本山の1つである光明寺は、浄土宗の三代目にあたる然阿良忠上人による開
山です。法然上人がお伝えになられたお念仏のみ教えをどのように広めていったの
か、そのご生涯を紹介します。

記主禅師研究所について

浄土宗第三祖記主禅師然阿良忠上人を中心に二祖三代の顕彰とその周辺の研究に励むため、平成28年に設立されました。研究所では大本山光明寺所蔵の宝物や文書の調査・整理・研究、良忠上人著作の普及、各種研究会開催等の事業を通して大本山光明寺興隆の一助に努めています。そして、その研究活動について『記主禅師研究所研究紀要』としてまとめ、研究成果として『記主研叢書』の発行をしていくことを目指しています。

当日のスケジュール

午後1時 受付
1時15分 法要
1時30分 講義
3時00分 質疑応答・茶話会
3時30分 解散

参加費 1000円
(資料代・茶菓子代含む)

お申し込みについて
事前に光明寺までお電話(0467-22-0603)にてお申し込み下さい。当日参加も可能です。